心と脳の世界から生きる事に優しくない社会にむけて

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天城北都の執筆した小説に関して紹介・補完するサイト

天童(てんどう)のWho am Iテスト

北城(きたしろ):主人公。科学部。文化系クラブ代表。超常現象否定派。虐待サバイバー。攻撃的アダルトチルドレン。プチ反出生主義者。反権威主義。学園成績次席。理系だが、社会問題全般にくわしい。その性格から『怒れる科学者』とあだ名される。

天童(てんどう):北城の幼なじみ。占い・おまじない好き。虐待サバイバー。自罰的アダルトチルドレン。友愛がモットー。幸せな家庭を夢見る。北城と他生徒を取り持つ姿勢から『忍耐の聖女』と揶揄(やゆ)される。

 

Who am I ? わたしはだれですか?

天童「私は、・・・『鏡』です」 

北城「?」

天童「・・・そう、私は鏡、相手によって姿を変える鏡・・・。

 いつも、相手に合わせて見せる顔を変えています。

 相手の反応に合わせてて、自分の反応も変える。

 私は、本当の姿を持たない、『鏡』」

北城「・・・それは、違う、と思うぞ。

 人は誰でも相手に合わせて見せる顔を変える生き物だ。

 それは言い換えれば、臨機応変と呼ばれるべきモノ。

 別段、卑下するようなものじゃ・・・」

天童「ううん、やっぱり、私は『鏡』だよ。

 相手に合わせて、自分を変えてしまう。

 でも、そんな『鏡』にも、願いがあるんだよ」

北城「願い?」

天童「そう、願い。

 それは自分が映す相手は自分で決めること。

 自分が正しいと思った相手、自分が美しいと感じた心だけを映すこと。

 私は、自分で映す相手を選べる『鏡』でありたい」

北城「・・・」

天童「そう、私はなりたい私を自分で決めることができる。

 決めることができるから私は存在している。

 それが私。それが私のWho am Iテストの答えだよ」

北城「・・・」

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